今週はゼロワンについて書きたいことが出てきました。他の2番組と文体が変わるので記事を分けようかとも思いましたが、 番組の感想であることには変わりないのでいつも通りでいきます。
ウルトラマンZ「第4話 二号ロボ起動計画」
セブンガーに続く2号ロボとしてウィンダムが登場。ウルトラセブンが使っていたカプセル怪獣(お助けキャラのようなもの)なので、元ネタでは光の国が出自のはずなのですが、Zの世界では地球人がゼロベースから開発したロボットのようです。
ウィンダムの満充電に時間が掛かり過ぎるという問題を、以前倒したネロンガの角で解決しました。何週か前のフリと、今週のフリ(冷蔵庫で角の隣に置いたハルキのプリンが焦げる)の両方が効いていましたが、電圧とかそこら辺は大丈夫なのか?という疑問も。作中で天才クラスのオオタ・イナバがやる事なんで大丈夫な前提なんでしょうが。
今回はまず、1話からご無沙汰だったカブラギが再登場。怪獣研から持ち出したジラースの体液を、異空間のマシンの元に持ち込み、怪獣メダルを製造。それをテレスドンに飲ませて狂暴化させるという、まあ初回の試運転のようでした。歴代の悪役と比べてもずば抜けたイケメンなので、やってるのは悪事なのに見入ってしまいますね。
対して旧作の悪役だったジャグラス・ジャグラーですが、来週そのまま出てくるようで、早くもヘビクラ隊長が正体を現すようです。本人なのか憑依しているのかは来週明らかになると思いますが、多少の悪ふざけはあってもハルキやZには味方してくれるんじゃないでしょうか。
仮面ライダーゼロワン「#38 ボクは1000%キミの友だち 」
今回は追い詰められた天津に視点が映り、彼の過去とコンプレックスが明らかになって、対アークで或人と共闘する決意までが描かれましたが、ここまでの作品全体の不満点が噴出する展開でもありました。
過去が可哀想でもここまでの罪はチャラにならん
種明かしとしては「親の教育が厳し過ぎて性格が歪んでしまった」という良くあると言えば良くあるパターンなのですが、それを差っ引いても元凶のアークを作り上げたことや、1~5月までの非道な行いがチャラになるわけじゃないよ、という作中の問題があります。
子供番組で特定の教育方針を否定することの是非
仮面ライダーは子供番組であり、真のお客様はその子供を現在進行形で育てている親御さんです。そんな番組で特定の教育方針を否定するような作劇はいかがなものか、というメタ的な問題もあります。父・一京も悪人には見えなかったし。
旧型AIBOが活躍することへの複雑な思い
今回、幼少期の天津が友達としてしていた「さうざー」という犬型ロボットですが、回想を旧型AIBO、現在の天津に衛星ゼアが渡した「新さうざー」に現行機のAIBOをそれぞれ使っています。旧型AIBOについてはソニーに保管されていた機体を使っているということが番組サイトで明言されています。
しかし、旧型AIBOについては2014年にサポートが終了し、その際に「家電だから当然のこと」とするソニーに対し、発売当時の売り出し方が「ペット・家族」だったことから、感情移入して大切にしていたユーザーから悲しみの声が多数寄せられたという経緯があります。
AIBOの葬式を出して気持ちにけりを付けたり、ソニー退職者の有志が非公式のサポート会社を立ち上げて修理するなど、ソニー外でユーザーそれぞれが対応しました。
旧型AIBOについては「今のソニーが公式ヅラして扱っていいもの」ではないと思いますし、それを使うゼロワン側もどうなんだろうという思いがあります。
作中の人間・AI以前に視聴者への配慮が雑では?
1月の天津登場辺りから爽快感が欠けていったゼロワンですが、作品のテーマが「人間とAIの心に寄り添う」というものである割に、視聴者がどう感じるかという、根本的な配慮に欠けた作劇というものが、今回の天津回に凝縮されているように思えます。
野菜工場を見せたい、AIBOを出したいと言った「チャレンジ」の前に、仮面ライダーという子供番組を作るという事に対して、もっと真摯になってもらいたいという願いがあります。8~9月終了に向けて物語の回収が行われている段階であり、僕も最後まで見届けたいと考えていますが、この巻き返しは可能か?というと難しいのではないかと思います。
今回は他にも、ニヤニヤ笑いながらヒューマギアを粛清していたはずのエイムズ隊員が急にイイモンぽくなったり、細かい粗も目立ちましたしね。福添副社長の啖呵や、山下専務の変顔、AIBOのイズ・スライディング、実は影の支配者では?と疑いたくなるほどのアイちゃん無双など、良いところもいっぱいあったんですけどね…。
魔進戦隊キラメイジャー「エピソード14 孤高のエース」
キラメイジャーのほんわかした雰囲気は癒しですね。
今回は宝路と彼に懐く充瑠が、銭湯で入浴するという大サービスシーン。宝路の方は脇や乳首もしっかり見えていましたが、充瑠は白いお湯に浸かって肩までの露出。さすが第3のヒロインだけあってガードが固い!宝路役の庄司くんは細身ながらいい体をしてますね。
銭湯の脱衣所で作戦会議をするシーンですが、全員の座り位置や向きが絶妙にズラされていてソーシャルディスタンスへの配慮を感じましたね。
充瑠だけが宝路に執着しているかと思いきや、戦闘中に魔進を向かわせて充瑠と宝路を助ける他の4人の優しさもあったこと、「一人で何でもやる」という信条がガルザが仕組んだ孤立化の策略であったことも判明し、宝路のツン期もあっさり終了。名乗りやOP・EDにシルバーが挿入されて「仲間に加わった!」といった様相。
新しいキラメイストーンはやたら「ダスダス」と訛っていると思ったら、ゴミ収集車や掃除機に変形できる「ダスター」とのこと。収集車ってどうなんだと思いましたが、どうも高性能っぽいし、働く車モチーフは正統派とも言えます。裸タオルの宝路をスケッチしてるかのような充瑠のひらめキーングはヤバめの映像でしたが…。