この数か月に渡って、やたら特撮パロディ作品が量産されることが分かりました。
公式の見解とは
次々制作される特撮(主に戦隊)パロディについて、東映の白倉プロデューサーが興味深い見解を発信しています。
あらあら。
— 白倉伸一郎 Shin-ichiro SHIRAKURA (@cron204) 2021年5月18日
ゼ○カイジャーにかぎらず、△映は「いわゆる戦隊」はつくりません。
戦隊に、ありがたくも世間的なイメージがあるのは承知してますが、それを充足させるのは、子供番組の役目ではない。
世間的なイメージどおりの「正統派な戦隊」は、パロディにお任せ。
我々はその先に行きます。
東映製作の戦隊シリーズは「常に新しいもの」を作っているので、いわゆる「正統派の戦隊」とは、実はパロディの方が担っている…ということなんですね。
確かに、特に今年は意外性ゼンカイですものね…。
超速パラヒーロー ガンディーン
6月26日スタート(全3回)
これの話は開始前の先週にやっておけば良かったのですが、NHKがパラ競技の盛り上げと特撮オタクぶりを鍋に放り込んで煮しめたものを出してきました。
「ジオウ」の奥野壮くん主演、「トクサツガガガ」のオタクヒロインの記憶も新しい小芝風花さん、「ジオウ」「ウルトラマンZ」より林カラスくん、「ウルトラマンダイナ」その人であり「ゼンカイジャー」の主題歌担当・つるの剛士さんと、実に色々混ざっています。
しかも主人公の自宅のロケ地が「ジオウ」のクジゴジ堂と同じ民家だったり、水野美紀さんが特殊メイクで魔女的なラスボスを演じるなどNHKの悪ふざけが満載です。
主人公が車椅子レースのパラアスリートであり、競技とヒーローの両立をしつつも恋の予感があったり、敵は怪人というよりは怪獣のスケール、初変身で次回に続いてしまうなど、要素が盛りだくさんでどう3回で終わらせるつもりなのかという感じです。
普通に面白かったのでおすすめです。
救星戦隊ワクセイバー
7月2日配信開始
これ実はアダルトビデオメーカーの作品なのですが、YouTube配信分はラブシーンなしで普通の特撮ドラマを流すようです。主人公側のピンクを除く4人の男性戦士はAV業界とは関係ない俳優・芸人が起用されていますので、彼らは配信版のみの出演のようです。
ピンクと敵幹部姉妹はセクシー女優で、男幹部のイケメンだけセクシー男優とのことなので、ディスクで発売される18禁版はこの4人と「汁戦闘員」で回すんでしょうね。
(追記・女性幹部姉役の「しじみ」さんはAVへの出演は多いものの、脇役を担当する出演者でセクシー女優ではないようです)
チープさは漂うもののスーツやアイテムのデザインはなかなか格好よく、無料だし話のネタに見たいなという気持ちです。
ザ・ハイスクール ヒーローズ
7月31日スタート
ジャニーズJrの美 少年がパッケージで主演を張るアイドルドラマですが、ニチアサと同じテレ朝制作ということで東映も全面協力。アカレンジャーの客演まで行われるようです。
事前に公開された「変身後」が、戦隊パロディでありがちな顔が半分見えちゃってるものではなく、しっかりフルフェイスの全身スーツという気合いの入り方なのでちょっと期待してしまいます。
企画もののアイドルドラマなので批判的な見方もありますが、僕の立場としては全員イケメン高校生の戦隊ヒーローというコンセプトは、指の隙間からチラチラ見ている感じで気になっています。
スーパー戦闘 純烈ジャー
9月10日公開
数十年前の特撮OBが多い「純烈」が、原点回帰ともいうべき戦隊ヒーローパロディを制作するとのこと。
敵が「ラスボス」でお馴染みの小林幸子さんですが、純烈とは歌謡曲という同じ業界に属する人でもあり、ネットの話題もさらいつつ「純烈ファン」をしっかり楽しませる絶妙のキャスティングです。
僕がわざわざ劇場まで観に行くかというと「否」なのですが、作品の成功を願っています。