足立区の白石区議によるLGBTに対する暴言に批判が集まっており、SNS等で既に様々な得心のいく投稿がなされていますが、当事者の末席いる僕としましても遅ればせながら触れておきたいと思います。
結論
以下に色々書きますが、先に結論だけ書きますので他は読んでも読まなくてもOKですということにしておきます。
- 頑固じじいの思想をこれから変えるのは無理
- あの発言は気にしなくていい
ネットや各種報道を見ていても、白石区議に対する賛同は皆無であり、本人への取材映像についても「主張する場を与える」というよりは彼の滑稽さを「晒し上げよう」という意図が強いように思えます。
仮に、彼の発言に賛同する人がいたとしても公に発言した途端に炎上するのは明白であり、そんなことをしようとする愚か者は居ないでしょう。
白石区議は78歳だそうですが、あの年齢の人の思想を説得で変えることは非常に難しいでしょうし、そこに多大な労力を割くことは非常に勿体ない。彼に権力を与えている失敗を反省し、早々にご退場願うように動く方が現実的でしょう。
間違った部分を簡単に整理
白石区議はさかんに「同性愛が広がると~」と言うのですが、そもそも同性愛は広がらないのです。マイノリティという言葉通り、LGBTは少数派であり異性愛者が圧倒的多数なのは自明の理です。
異性愛者の人が勧誘されて同性愛者や両性愛者になることがないのは、異性愛者の当事者であれば言わずもがなご理解できるものと思うのですが…。
そう言われても仕方がない要素がいくつかある
ここまで白石区議に対してプンスカしていた僕ですが、白石区議・または彼に賛同する人々がそう考えても仕方がない要素というのは、LGBT当事者である僕の目線からもあることはあります。
1番目ですが、これを言われるとぐうの音も出ないです。養子を育てるといった社会貢献もありますが、そもそも「産む」という第一工程が重要と言われればそれまでです。ただ、ここの話は人間の尊厳に関わる部分でもあります。
一部の活動家に問題行動があることは当事者から見てもあることです。「同性婚を認めよ」と派手にパフォーマンスをする人ほどすぐに熱が冷めてカップル解消、という例には枚挙にいとまがなく、ニュースにもなりやすいです。
長年連れ添った、「おしどり夫婦」のような同性婚カップルがモデルケースになって欲しいという願いはあるのですが、現状では目立つ人・声を挙げる人ほど恋愛も刹那的であることが多く、当事者以外への理解の遅れという部分では足を引っ張っているとさえ考えます。
また、同性婚(パートナーシップ制度)の本質は「病院で死に目に会えること」です。現状の制度では同性愛カップルは「家族」ではなく「友人(他人)」である為、末期状態での面会が認められないのです。
それに付随し、住居や旅行などで拒否をされないなどといった「お金じゃない部分の権利」がまず先に立つべきだと僕は思っているのですが、あくまで異性婚と同じ金銭・税制面での保証まで求めようとする活動家が目立つのも事実です。
白石区議が地方行政に長年従事されてきた中で、そういった身勝手な主張を繰り返す活動家が「目に入るLGBT」だったとしたら、敵意を持たれるのは致し方ないのかもしれない、という想像力は働きます。
人の尊厳を押し殺せば産む機械にはなれる
同性婚が市民権を得ると出生率が下がるという因果関係は実は正解だと思います。なぜなら、過去のLGBT当事者の中には、自分の心を押し殺して異性婚をして子供を設けた人も多くおられるからです。
ただ、これをもって主張を正当化するというのは、好きでもない相手と結婚して産めよ増やせよという「産む機械」の発想であり、白石区議の発言がなぜ問題なのかという本質はここであると考えられます。
LGBTの「生産性」の話は、異性愛カップルの中でも経済事情だったり年齢だったり体質だったりで出産が難しい人々への中傷にも拡張される事であり、発言した本人の意図以上に敵にしている相手が多いのだということは自覚しなければなりません。
78歳の白石区議ご自身が「とりあえず結婚しないと一人前じゃない」という時代の人であることを考えると、ここら辺の理解が難しいのかな、という同情はあります。だからこそ時代遅れの人であり、表舞台から去るべきでもあるのですが。
まとめとして、第二の結論
少子化の第一原因は、今の日本が「結婚・出産のコスパが悪い」社会であることです。そんな日本にしたのは78歳のあなたなんじゃないの?こちらに責任転嫁しないでね。というのが僕のプンスカの第一原因です。