鬼滅の刃の映画を観てきました。
公開から2週間ほど過ぎ、平日昼間の上映回でしたのでそこまで混んでいませんでした。子供連れは僅かで、ご高齢のご夫婦の姿などもあったのが印象的ですね。
フジテレビで放送された導入編と、那田蜘蛛山編、その後の柱合会議〜胡蝶邸での修行〜無惨のパワハラまでの流れは掴んでいますが、合間の何話かは観ていないことになりますので、そこら辺も追々ですね。
伊集院光さんが指摘していたことで、「車掌が切符を切る」という行為について煉獄さんがかなり丁寧に説明するのですが、アレは汽車に乗ったことがない炭治郎たちに話す体を取りながら、実は切符というものに馴染みのない視聴者のちびっ子への説明なんですね。
それで、普段の特撮感想のノリで感想文を書こうかと思ったのですが、実の所、鬼滅の絵柄に対しては萌え的な感情はあまりなくて、純粋に少年漫画の映画として楽しんでしまいました。
あえて言うと、那田蜘蛛山編で裸に剥かれていた「村田くん」が好みなのですが…。
列車という密閉空間で話が完結する辺りが「なんともアニメの映画版ぽい」と思うのですが、無限列車編は正統な原作のストーリーラインにある話だそうなので、うまいこと抜き出したなという感じでしょうか。
導入編や胡蝶邸など、今時の漫画には珍しく延々と修行ばかりしている作品ですが、無限列車編ではメインキャラクター全員にアクションの見せ場があり、チャンチャンバラバラしていて見応えがありました。
鬼に悲しいバックボーンがあるのが魅力の鬼滅にあって、今回の宿敵・魘夢は能力の嫌らしさや「食うため」という必要最低限の建前を超えた悪行三昧を展開し、特に同情の余地もなく倒されていきました。
鬼滅の鬼としては珍しい反面、映画としての爽快感や、彼の撃破後にも続く煉獄さんのエピソードの邪魔にならないという点では、無惨と作劇の両面から犠牲になった存在なのかもしれませんね。
それでも見た目が美少年なので、一定の人気がありそうです(あの展開だからこそルックスだけは良くしたという可能性も?)
煉獄さんの顛末については、つまんで観ている者としては発言権がないのかなと思いつつ、どう考えても煉獄さんが登場した時点からは視聴しているので、時系列からすると言ってもいい立場なんですかね…?
映画の後のストーリーで煉獄家を訪ねる展開があるようなので、そこまで知っている原作ファンは、また別の感慨があるのかもしれません。