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『ザ・ハイスクールヒーローズ』いい感じだったよ!

少し前に触れた『ザ・ハイスクールヒーローズ』全8回が完結しましたが、概ねいい感じだったと思います。

 

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モモヒーローのトランスジェンダー設定

 

モモヒーロー・一嘉がMtFトランスジェンダーという設定が4話で明かされ、少々不穏を感じていたのは事実です。

 

本作に参加していたのが直近で終了したゼロワンの制作陣で、ゼロワンの作中で扱われたいくつかのテーマ(AIの人権議論・野菜工場AIBOなど)が正直に言うと作品に出したいチャレンジ精神だけの「雑」な扱いだったものが多く、TGは「安易にやっていい題材じゃねーぞ」という懸念が付きまとっていたからです。

 

蓋を開けると、一嘉のTGについては加入回の4話と、6話で飛馬の説得の為に告げたくらいの使われ方しかなく、あまりしつこくなかったのが逆に良かったのではないかと。

 

(飛馬については説得の材料に使うのか?ずるくない?という違和感はありましたが、あの部分はTGは副材料で「本当の自分」が主旨だったとも取れるし、仲間として迎えるには告げておかないといけなかったのかもしれません)

 

ただ、4話については「モモが女性という先入観は捨てろ」というテーマだったにも関わらず、けっきょく精神が女性の一嘉がモモの適任者というのはテーマが錯綜していたようにも思います。女性とMtFトランスジェンダーは別物と定義してしまうのはストーリーで言わんとしていたこととも矛盾してしまいます。

 

ただ、制作陣はそこまで深く考えてなくて「ハリウッドとかでもセクシャルマイノリティのキャラを出しまくってるしー」くらいの軽い気持ちで真似したのかな?とも。そういう出し方が安易という批判がある一方、「当たり前に居る」というフィクション作品の描写が良い方向に働くという考え方もあります。

 

「全て語らない」が良い効果を出している

 

全8回と短かったこともあり作中であまり語られなかった要素がありますが、その「余白」がかえって良かったのではないかと思っています。

 

  • 一嘉のあれこれ
  • 花→雄亮の恋
  • 学園ポイントってなんだよ(飛馬めっちゃ貯めてんな)
  • ヒーロー(魔人)アプリの仕組み、異能力の謎
  • けっきょく学園長は何がしたかったのか

 

先述した通り、一嘉のTGはあまりこすられなかったのがかえって良かったと思っています。匂わせがあるなと思うのは、一嘉は何かとペアを組むことが多い龍平が好きなんじゃないかな?ということなんですが、その話を始めてしまうと龍平がうんうん悩むことになったり(あっさり付き合うのも違うような)何かと良いことがない気がします。

 

花の雄亮への片思いも、縦軸のように数話に渡って散りばめたにも関わらず最終回まで結論は出ずじまいでした。本作はヒーロー6人の友情が主旨なので恋愛に偏るのはストーリーの邪魔だったとも考えられますし、雄亮のどこまでもニブチンなところが可愛いというキャラ付けだったのかもしれません。

 

アプリの異能力や、学園長の目的が見えなかった点も(教育改革や若者の管理のような思想は見えていたものの)「そういうもの」で片づけられていました。学園ポイント(地域通貨?)もですね。学園長は「ぼんやりと悪そうなやつ」に留まっていて、ここら辺は「ヒーローものだから」という勢いで全てスルーしているのは非常に特撮的でした。

 

青春を否定して徹底的な管理教育を標榜する学園長が運営する割に、五星学園が現実の高校よりもはるかに自由な校風で「理想の高校生活」として描かれているのも矛盾を感じます。けっきょくは学園長すら「学園の平和を守る」という妄想ストーリーの為に配置された舞台装置の一つに過ぎなかったのかもしれません。

 

(実際に何人か殺しているのですが、そこがスルーされて青春どうのこうのの議論になってしまうのも特撮っぽいですね)

 

全8回がハイヒロのすべて

 

終了を惜しむ声、続編・スペシャルを望む声もありますが、ハイヒロは全8回という尺が丁度良かったのかもしれません。

 

メタ的には他の活動もある美 少年としてはハイヒロだけやってられないというのもあるでしょうし、あくまでもアイドルグループが「企画もの」として制作したドラマに過ぎません。

 

情緒的な話をすると、本作は7/31に開始して全8回で完結した「夏休みドラマ」でもあるんですね。1話の期末テストから始まって、作中の時間軸はずっと夏休みでした。その夏の終わりにラスボスを倒し、砂浜の集合写真で物語が締めくくられるのは「とても美しい」んですよね。

 

作品自体が好評だったので、文化祭のお話などがスペシャルで制作されるかもしれませんが、一嘉を除くメンバーは3年生で「ハイスクールヒーロー」でいられるのもあとわずかです。そこら辺のはかなさというのも良さであると思います。

 

学園ものの続編で卒業後を描いてしまうと大抵は蛇足になってしまうので、8話の最終回で「青春ダッシュ」して終わるというのも様式美だよなーと思う次第です。

 

 


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